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知りたいデータだけを見る!データ分析の基本「絞り込み」【入門】

Tags: データ分析, 入門, 基礎, 絞り込み

データ分析で「絞り込み」はなぜ必要?

データ分析を始めようと、目の前のデータを開いてみたものの、あまりにも情報量が多すぎて、どこから見れば良いのか途方に暮れてしまった経験はありませんか? 売上データなら、顧客名、商品名、購入日時、金額、地域など、たくさんの情報がずらりと並んでいることでしょう。

私たちは、すべてのデータをそのまま眺めていても、知りたいことやビジネスのヒントを見つけ出すのは難しいものです。たとえば、「先月の特定商品の売上がどうだったか知りたい」「特定の地域に住む顧客の傾向を見たい」といった目的がある場合、関係ないデータは一度脇に置いておく必要があります。

そこで登場するのが、データ分析における「絞り込み」という考え方です。

データ分析の基本「絞り込み」とは?

「絞り込み」とは、持っているデータの中から、特定の条件に合致するデータだけを選び出す作業のことです。言い換えれば、分析したい目的に応じて、不要なデータを一時的に隠したり除外したりして、必要なデータだけに焦点を当てることです。

身近な例で考えてみましょう。

データ分析においても、これと同じように、膨大なデータの中から「見たい」「分析したい」と考えるデータだけを取り出すのが「絞り込み」なのです。

どんなときに「絞り込み」を使う?

データ分析の目的はさまざまですが、多くの場合、特定の条件に絞って考えることから始まります。例えば、以下のようなケースで「絞り込み」が役立ちます。

このように、分析の目的に合わせて適切な条件でデータを絞り込むことで、本当に必要なデータだけが目の前に現れ、分析が格段に進めやすくなります。

絞り込みをマスターするためのステップ

未経験者が「絞り込み」を行うための基本的なステップをご紹介します。

  1. 分析の目的を明確にする: 「何を知りたいのか?」「どんな疑問に答えたいのか?」を具体的にします。これが絞り込みの「条件」を考える上でのスタート地点です。(参考記事:[何を知りたい?データ分析の目的を明確にする最初のステップ])
  2. 必要なデータ項目を特定する: 目的を達成するために、どのデータ項目(例:日付、商品名、地域、金額など)が必要かを考えます。
  3. 絞り込みの条件を設定する: 特定したデータ項目に対し、具体的にどのような条件で絞り込むかを決めます。(例:「日付」が「2023年1月1日~2023年1月31日」の範囲である、という条件)
  4. ツールを使って絞り込む: お手持ちのデータ分析ツール(Excelなど)の機能を使って、設定した条件でデータを絞り込みます。多くのツールには、特定の条件に合致するデータだけを表示させる「フィルター」のような機能があります。

Excelを使ったことがある方なら、「フィルター機能」を使ったことがあるかもしれません。表の列の見出しに▼マークが出て、特定の項目を選んだり、数値の範囲を指定したりすることで、条件に合う行だけを表示させる機能です。これも「絞り込み」の代表的な方法の一つです。

絞り込みの注意点

絞り込みは非常に強力な機能ですが、いくつか注意しておきたい点があります。

まとめ:分析効率を高める「絞り込み」

データ分析における「絞り込み」は、膨大なデータの中から必要な情報だけを選び出し、分析の効率を飛躍的に高めるための基本的な技術です。

分析の目的を明確にし、適切な条件でデータを絞り込むことで、次にどのような分析(例えば、絞り込んだデータの合計値を計算する、平均を出すなど)を行えば良いかが見えてきます。

まずは、お手持ちのデータを使って、「特定の月のデータだけを見てみよう」「特定の商品の売上だけを取り出してみよう」といった簡単な絞り込みから試してみてはいかがでしょうか。この「絞り込み」のスキルは、データ分析を進める上で必ず役に立つはずです。

次に、絞り込んだデータをどのように分析していくのか、他の記事も参考にしながらステップアップしていきましょう。